JSGCS 一般社団法人日本消化器がん検診学会東海北陸支部

支部長あいさつ

東海北陸支部 支部長を拝命しています、愛知県がんセンターの丹羽康正です。2023年5月からCOVID-19は感染症の5類に位置付けられ、定点患者数も5人を下回り、ようやくパンデミックも落ち着いてきました。一方でインフルエンザは早期から警戒域に入り、他の感染症も同様に従来とは異なった流行がみられます。検診の重要性は変わりませんが、受診状況や人々の意識はCOVID-19前と同じ状況とは言えません。引き続き、正しい検診の重要性について一般の皆さんへアピールをお願いします。

現在東海北陸支部の会員数は、1,440名の会員(医師453名、放射線技師953名、超音波技師9名等)であり、3年前に比して会員数は19人減少しています。また、東海北陸支部には代議員43名と認定医198名(総合認定医101名、認定医(従来)97名)、指導医52名、胃がん検診専門技師・胃X線検診読影補助認定技師610名、大腸CT検査技師認定者50名が所属しております。

当学会の沿革を紐解きますと、1963年に「胃集団検診学会」として発足し、翌年「日本胃集団検診学会」と改称しております。60年の歴史があり、名称の変遷をみても1982年「日本消化器集団検診学会」、2006年に「日本消化器がん検診学会」と改称しており、名称からも胃がん検診から消化器がん検診全般へ活動を拡げていることがわかります。学会では、科学的な手法で検証しながら当該がんの死亡率をいかにして低下させていくかを地道に進めて活動しています。ただ日本においては多彩な検診方法・健診があり、関連した学会が乱立気味です。新しい検診方法が提案されるたびに研究会や学会が発足しており、本学会の存在意義が低下しつつあることも否定できません。
幸い、今年度から来年度にかけて当地区の役員・幹事の先生がたが学術集会の会長を担当されます。来年の本学会総会では藤田保健衛生大学消化器内科 廣岡芳樹教授、JDDWの大会では浜松医療センター 金岡 繁副院長が会長です。地方会は2023年12月に藤田保健衛生大学ばんたね病院の小林 隆准教授、2024年11月には富山大学第三内科の安田一朗教授が会長となり開催予定です。皆様、是非学会に参加されて、現在の正しい消化器がん検診の方向性を知り、実際に自分たちの成果を発表されて病院内外に足跡を残されることを期待します。学会を契機に身近な先生への声掛けや入会をよろしくお願いします。

今後も学会として情報発信や社会貢献も含め、さらなる努力をして参る所存です。忌憚のないご意見・ご提案を支部事務局までお寄せいただき、より一層の消化器がん検診学会の発展に、ご支援を賜りますようお願い申し上げます。

2023年11月

日本消化器がん検診学会
東海北陸支部
支部長 丹羽 康正

丹羽 康正