2021年(令和3年)4月1日付で乾和郎支部長からバトンを受け、東海北陸支部 支部長を拝命しました愛知県がんセンターの丹羽康正です。東海北陸支部は50年の歴史を持つ伝統ある学会です。昭和46年(1971年)に、第1回「東海北陸胃集検の会」として開催されたのが始まりであり、初代支部長は春日井達造先生(愛知県がんセンター)、その後、土井偉誉先生(岐阜大学放射線科)、金子榮藏先生(浜松医科大学第一内科)、芳野純治先生、乾 和郎先生(藤田医科大学坂文種報德會病院消化器内科)が歴代の支部長を務められ、私で6代目となります。支部長はこれまで著名な先生ばかりで、浅学菲才な私自身が引き受けることになり身の引き締まる思いです。微力ながら支部の発展のため尽くしてまいります。
現在、東海北陸支部には1,459名の会員(医師465名、放射線技師953名、超音波技師8名等)が所属しています。また、東海北陸支部には代議員33名と認定医166名(総合認定医81名、認定医(従来)85名)、指導医47名、胃がん検診専門技師611名が所属しており、消化器がんの早期発見に貢献するとともに後進の育成に当たっています。
消化器がん検診学会を取り巻く環境は①高齢者人口の増加、②疾病構造の変化(胃癌が減少し、大腸癌が増加、肝胆膵領域では特に膵臓がんの増加)が挙げられます。新しい診断技術の開発および普及に注力する一方で、第3期がん対策推進計画のがん予防の中で数値目標としてがん検診50%の受診率を目指すことが示されました。こうした中で2020年はCOVID-19により、医療、社会、学問の領域も含めて多大な影響を受けました。昨年の検診受診率は30%程度落ち込み、がん患者も万人単位では発見されていないのではないかと言われています。新型コロナワクチン接種も遅々として進みませんが、可能な限り早くCOVID-19出現以前のがん検診に戻し、さらに効率的な検診システム開発に取り組むべきと考えます。
学会として情報発信や社会貢献も含め、さらなる努力をして参る所存です。忌憚のないご意見・ご提案を支部事務局までお寄せいただき、より一層の消化器がん検診学会の発展に、ご支援を賜りますようお願い申し上げます。
2021年4月
日本消化器がん検診学会
東海北陸支部
支部長 丹羽 康正