2021年4月より支部長を務めております東海北陸支部の丹羽康正です。支部長5年目になります。本年4月愛知県病院事業庁長に就任し、愛知県がんセンター総長を兼任することになりました。
当支部は、初代支部長春日井達夫先生をはじめ、土井偉誉先生、金子榮藏先生、芳野純治先生、乾和郎先生と、歴代支部長は皆、検診医療の発展に大きく貢献された先生方です。私もその歴史を継承し、責任を果たしてまいりたいと存じます。
さて、2025年3月末時点での東海北陸支部の会員数は1,526名となりました(正会員:485名〈うち医師478名〉、一般会員:1,015名)。昨年から正会員は9名、一般会員は44名増加しており、皆さまのご協力に深く感謝申し上げます。引き続き会員拡大に向けて、皆さまのお力添えをお願いいたします。
新型コロナウイルス感染症によって大きな影響を受けた消化器がん検診も、ようやく通常の体制を取り戻しつつあります。一方で、少子化や首都圏への人口集中化の影響から、当支部の各県では人口減少が続いています。高齢化が進む中、がんの罹患率は相対的に上昇しています。だからこそ、今、私たち一人ひとりが知識と技術を高め、正しい検診の重要性を社会に広く伝えていかなければなりません。
本年6月には、旭川医科大学・藤谷幹浩教授が総会会長の「第64回日本消化器がん検診学会総会」が開催されます。さらに、JDDW2025では飯田市立病院の岡庭信司先生を大会長として「第63回大会」、また11月には岐阜大学・清水雅仁教授が会長を務める第54回東海北陸地方会を開催予定です。
2024年度より、支部地方会では「支部優秀演題賞」を新設し、一般演題の中から医師1名・メディカルスタッフ1名を選出、奨励金の授与と総会へ招待することになりました。ぜひ多くの方にご参加いただき、最新の知見に触れ、ご自身の取り組みを発表し、病院内外にその成果を届けていただきたいと願っております。
日本のがん死亡数は、肺がんを除く2位から5位を消化器がんが占めています。私たちは、正しい検診の知識と実践を通じて、がん死亡率の低下を目指し、多職種連携で社会に貢献していくべきだと考えます。
今後も学会としての学術的な発展と情報発信に努めてまいります。皆さまからの忌憚のないご意見・ご提案を支部事務局までお寄せいただき、引き続き東海北陸支部へのご支援を賜りますようお願い申し上げます。
2025年4月
日本消化器がん検診学会
東海北陸支部
支部長 丹羽 康正